[1]東日本大震災での気づき。バイオマス関連輸送で持続可能なまちづくりに踏み出す
食とエネルギーを自給できることの重要性
2011年に発生した東日本大震災。
道路が寸断され、電気や水道も止まりました。当然、物流も停止し、食料が手に入らない状況に陥りました。
そんな中、私たちは震災翌日から救援物資の輸送を開始し、人々の生活を支える運送業の重要性を改めて実感しました。
もう一つ、大きな気づきがありました。
町内でも、特に内陸の農村部では各家庭に食料や薪などの備蓄があったため、インフラが止まっても最低限の生活を営むことができていたのです。さらに、被災した沿岸部へおにぎりを届けるなど、住民自ら救援活動を行っていたことに驚かされました。人と人とのつながりの大切さ、そして農家の方々のたくましさに深く感銘を受けました。
「食べるもの」と「エネルギー」、この二つを自給することの重要性を痛感したのです。
「運ぶ」を通じて資源循環に貢献
震災からの復興に際し、南三陸町では「バイオマス産業都市構想」を打ち出しました。地域資源を活用して再生可能エネルギーを創出し、「環境にやさしく、災害に強いまちづくり」を目指し始めたのです。
その構想の中核を担うのがバイオガス事業です。これは、町内で出た生ゴミや余剰汚泥を回収し、バイオガス施設で処理することで発生するバイオガスを発電に、また液肥を田畑の肥料として活用するという、町と里の資源循環モデルを構築するものです。
山藤運輸は、このバイオガス施設に搬入する余剰汚泥の収集・運搬や、バイオガス施設から排出される液肥の運搬・散布業務の委託を打診されました。
これらの事業には専用の車両が必要となるため、山藤運輸にとっては新たな投資を伴うものでした。しかし、町の目指す構想の実現には、町内事業者がこの役割を担うことが不可欠です。奇しくも、山藤運輸のビジョンである「持続可能な社会の実現に物流を通じて貢献する」という理念と合致していました。
こうして、山藤運輸はこれらの事業を受託し、新たに「バイオマス関連輸送」を開始したのです。









